【頭部の尋常性乾癬・湿疹・皮膚炎に適応】コムクロ®シャンプーについて

目次

はじめに: コムクロ®シャンプーとは

コムクロ®シャンプー(一般名: クロベタゾールプロピオン酸エステル シャンプー)は、ステロイドの成分を含む、国内初のシャンプータイプの薬剤です。

元々は「頭部の尋常性乾癬」に対する薬剤として2017年に発売されましたが、2021年に適応が追加され、現在では「頭部の湿疹・皮膚炎」に対しても使用可能となっています。

【コムクロ®シャンプーの適応】

①頭部の尋常性乾癬

②頭部の湿疹・皮膚炎

コムクロ®シャンプーの成分

コムクロ®シャンプーの主成分は「クロベタゾールプロピオン酸エステル」であり、ランク(強さ)としては最も強い分類のステロイドになります。

ステロイドのランク(強さ)についての詳細は以下の投稿もご参照ください。

コムクロ®シャンプーが使えない方

コムクロ®シャンプーは以下に当てはまる方は使用できません。

①コムクロ®シャンプーの成分に過敏症のある方

②頭部に皮膚感染症のある方: 感染を悪化させる可能性があります

③頭部に潰瘍のある方: 皮膚の再生が抑制され、傷の治癒が遅れる可能性があります

コムクロ®シャンプーの使用方法

コムクロ®シャンプーは一般的なステロイドの塗り薬とは異なり、塗ってから15分後にシャンプーとして洗い流します。

具体的には以下のように使用してください。

STEP 1: 広げた手のひらにコムクロ®シャンプーを適量とります。

目安として、500円玉3枚分の量で成人の頭皮全体に塗ることができます。

これ以上は塗らないようにしましょう。

また、患部の範囲が限られている場合は、これよりも少ない量を使用します。

STEP 2: コムクロ®シャンプーを頭皮に塗ります。

この際、頭皮が濡れていると薬が眼やまぶたに垂れる恐れがありますので、乾いた頭皮に使用するようにしてください。

シャンプーを爪を立てずにおだやかに患部になじませ、塗り終えた後は手を洗いましょう。

STEP 3: 患部に塗った後、15分間そのまま待ちます。

待つ場所はどこでも良いですが、浴室内など室温の高い場所ではシャンプーが眼やまぶたに垂れないように注意してください。

STEP 4: 薬を塗り終わって15分経ったら、お湯または水でやさしく泡立てます。

強くこすると症状が悪化することがあるため、ゴシゴシと洗わないようにしましょう。

特に尋常性乾癬では「ケブネル現象」といい、こすった部位に一致して新たに皮膚症状が現れやすいため注意が必要です。

STEP 5: 薬の流し残しのないように、頭皮、手、全身を十分に洗い流します。

この際、他のシャンプーをあわせて使用する必要はありません。

(参考: マルホ株式会社 https://maruho.co.jp)

コムクロ®シャンプーは妊婦や小児に使用できる?

コムクロ®シャンプーは、妊婦または妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与が可能です。

また、尋常性乾癬では小児を対象とした臨床試験は実施されていません。

これらの方々に関しては、適応を慎重に判断する必要があります。

なお、頭部の湿疹・皮膚炎に関しては12歳以上の小児での臨床試験のデータがあり、12歳以上であれば使用可能と考えられます。

コムクロ®シャンプーの副作用

コムクロ®シャンプーの副作用として、頻度が多いのは毛包炎やざ瘡(ニキビ)、刺激感、接触皮膚炎(かぶれ)です。

毛包炎やニキビがみられた場合は、適切な抗菌薬や抗真菌薬を併用し、症状が速やかに改善しない場合にはシャンプーの使用中止を検討します。

コムクロ®シャンプーの価格(薬剤費)

コムクロ®シャンプーの価格は2023年4月付で改定され、125mlのボトル1本が2,675円と今までよりも安価になりました。

3割負担の方で約800円、1割負担の方では約270円が自己負担額となります。

実際に病院を受診される際には、薬剤費に加えて再診料などもかかりますのでご注意ください。

最後に

「頭部の尋常性乾癬」ならびに「頭部の湿疹・皮膚炎」に適応のあるコムクロ®シャンプーについて解説しました。

塗ってから15分後に洗い流すシャンプータイプであるため、薬剤によるべたつき感や、塗りにくさが軽減されていることがメリットといえます。

当院でも処方を予定しておりますので、頭部の症状でお困りの方は適応についてご相談ください。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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