とびひ

とびひとは

とびひは、医学的には「伝染性膿痂疹でんせんせいのうかしん」と呼ばれる細菌の感染症です。

湿疹や虫刺され、擦り傷など皮膚のバリアが壊れた部位から細菌が侵入し、増殖することでとびひを生じます。

主に黄色ブドウ球菌による水疱すいほう性膿痂疹と、A群β溶連菌による痂皮かひ性膿痂疹に分けることができます。

とびひの症状

とびひの症状について以下にまとめます。

水疱性膿痂疹痂皮性膿痂疹
原因菌黄色ブドウ球菌A群β溶連菌
皮膚症状赤み、ただれ、膿、水ぶくれ赤み、ただれ、膿、かさぶた
とびひの症状

とびひの治療

とびひは細菌感染症であるため、治療の主体は抗菌薬(抗生物質)の塗り薬や飲み薬です。

軽症の場合は塗り薬のみで治癒が期待できますが、皮膚症状の範囲が広く、拡大傾向が強い場合は飲み薬の併用を行います。

飲み薬を使用する場合は、主にペニシリン系の抗菌薬(特にA群β溶連菌の感染に効果的)やセフェム系の抗菌薬を用いて治療します。

湿疹が原因でとびひになっている場合は、タイミングを見計らって湿疹の治療も行う必要があります。

とびひと診断されたら

■細菌の増殖を抑えるために、ご自宅では連日石鹸やボディーソープを使って患部をしっかりとシャワーで洗浄してください。

■他人への感染を防ぐためにタオルを共有しないようにしてください。

■病変部がガーゼなどできちんと覆われていれば、登校・登園は可能ですが、医師や学校の先生とよく相談しましょう。

■プールや水泳は症状の悪化や他人への感染のリスクがありますので、治るまで控えるようにしてください。

とびひについては、以下の記事でより詳しい解説を行なっていますので、併せてお読みください。