さいたま市浦和区高砂1-16-12【地図へ】
JR浦和駅直結・アトレ浦和West Area4階
TEL: 048-883-4112
手湿疹とは、文字通り「手にできる湿疹」のことですが、その原因は様々です。
物理的・化学的な刺激が直接皮膚を傷害することで生じる刺激性接触皮膚炎や、特定の原因物質に対するアレルギー反応で生じるアレルギー性接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎などが湿疹の原因として考えられます。
割合としては、刺激性接触皮膚炎によるものが約7割を占めるとされています。
手湿疹は皮膚症状(皮疹)の形態から以下の5つに分類されます。
中年以降の男性に好発し、厚い鱗屑(肥厚した角層)が手のひらにみられ、ときにひび割れ(亀裂)を伴います。
赤み(紅斑)などは通常みられません。
指先や指腹が乾燥し、悪化するとひび割れ(亀裂)を生じます。
皮膚のバリア機能低下、繰り返す物理的、化学的な刺激が原因と考えられ、キーボードを頻繁に扱う職種に従事する方や水仕事が多い主婦(主夫)、美容師、調理師の方などによくみられます。
主に手の甲(手背)にコイン大の円形の皮疹がみられ、強いかゆみを伴います。
刺激性、アレルギー性、アトピー型のいずれの機序でも生じます。
手のひらや指の横に小さな水ぶくれ(小水疱)が多発し、強いかゆみを伴います。
手のひら、手指全体の乾燥とひび割れ(亀裂)が慢性的に持続します。
冬に悪化することが多く、皮膚バリア機能の低下が原因と考えられています。
皮膚のバリア機能低下を補う目的で、保湿剤やハンドクリームを用います。
赤みやかゆみなどの強い湿疹症状を認める場合は、症状を抑える目的でステロイドなどの抗炎症作用を有する外用薬を使用します。
かゆみが強い場合は、抗ヒスタミン薬の内服を併用することもあります。
重症型の手湿疹では、症状に応じてごく短期間、免疫抑制薬の内服を行うことを考慮します。
また、アトピー性皮膚炎が背景にあり、慢性的に手の症状を繰り返す方には、外用・内服治療に加えて光線療法(紫外線療法)を行うことを検討します。
手湿疹の方に対しては、水仕事をする際に保護手袋の着用が推奨されています。
保護手袋を装着すると、水以外にもホコリや洗剤、シャンプー、刺激性の食品などから手を守ることが可能です。
しかし、手袋の装着そのものが刺激になってしまうこともあるため、そのような場合には保護手袋の下に綿の手袋を装着するようにしてください。